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Nishii Lab. ~Organic Chemistry~

研究テーマ

シクロプロパンから有機化学の世界へ!

1)多官能基置換シクロプロパンの不斉合成
2)多官能基置換シクロプロパンのC-C結合開裂を鍵とする不斉合成反応の開発
3)多官能基置換シクロプロパンを用いる生物活性リグナン類の不斉全合成

本テーマでは、新規医農薬合成への道を拓く多官能基置換シクロプロパンの高立体選択的構築と効率的骨格変換を行います。C-C結合切断後、高選択的に新たなC-C結合またはC-ヘテロ元素結合を形成することは有機化合物の骨格変換反応として有用です。一方、近年では電子ドナー基と電子アクセプター基をシクロプロパン環上に有するDonor-Acceptor置換シクロプロパン(D-Aシクロプロパン)を用いる有機合成の発展が著しくなっています。その中でも四置換以上の多置換D-Aシクロプロパン(少なくとも四級炭素一つ以上を三員環に含む)の不斉合成は、立体的な混み合いに起因して未だ難しく発展途上にあります。そこで当研究室では、立体的に混み合った多官能基を有する高度多置換D-Aシクロプロパンの不斉合成法を開発するとともに、立体的混み合いによる高い歪みエネルギーを解放するC-C結合切断を鍵とする不斉誘導、隣接不斉環境を利用する不斉転写、中心不斉から軸不斉への不斉変換、中心不斉が一旦消失するが再び高選択的に中心不斉が形成される不斉記憶などの高度不斉伝搬反応および高選択的不斉合成法を開発します。

4)色素増感型太陽電池色素の合成

当研究室では同大学の森正悟教授との共同研究として色素増感型太陽電池に使用される有機色素の合成を行っています。産業技術総合研究所によって示されたMK-2色素をベースとして、当研究室の特色も組み合わせながら新規有機色素の設計・合成を行い、色素増感型太陽電池のさらなる発展に貢献します。

5)サクラマスフェロモンの合成と構造活性相関および繊維を用いる拡散システムへの応用

当研究室ではサクラマスフェロモンの分子構造活性相間研究を通して分子のどの部分が誘因活性に必要であるかを明らかにする基礎研究を行う一方で、繊維への混紡や、樹脂に混合することによる効率的拡散システムへの応用研究も行っています。

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