研究概要:この研究発表は,アギトアリの大ジャンプやシャコパンチのように,ソフトボディに弾性エネルギーを蓄えて瞬時に放出することで,動力源(モータ)の能力を超えた高速移動ができるロボットを作ったよ,と言う内容です.具体的には,この素早い動きを活かし,枝などの筒状の表面の上を移動する運動(逆さブラキエーション)を実現しました.素早い動きは,特に枝の上を動き回る移動運動を実現するときに重要です.なぜなら,ロボットの体を支えるグリッパーが枝から離れる時間はなるべく小さい方が良いからです.我々はシミュレーションモデルとロボット実機を作り,柔らかいボディに弾性エネルギーを蓄積・放出することで,逆さブラキエーションが可能なソフトロボットを実証しました.
本研究は,当研究室の野々山葵介さんが行いました.本研究は下記の学会と学術誌で発表しました:
- Upside-down Brachiation Robot Using Elastic Energy Stored through Soft Body Deformation, Kisuke Nonoyama, Masahiro Shimizu, Takuya Umedachi, The 2022 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS2022), Oct. 2022 (pdf).
- Upside-down Brachiation Robot Using Elastic Energy Stored through Soft Body Deformation, Kisuke Nonoyama, Masahiro Shimizu, Takuya Umedachi, IEEE Robotics and Automation Letters ( Volume: 7, Issue: 4, October 2022). 2022 (pdf)
(タイトル邦訳「柔軟ボディに蓄積された弾性エネルギを用いて上下逆さまブラキエーションを行うソフトロボット」,著者:野々山葵介,清水正宏,梅舘拓也)