英文学術雑誌 IEEE Accessに南 海成 さんの研究が掲載

英文学術雑誌 IEEE Access に,当研究室M2の南 海成さんの研究「ゆったりとした衣服に対応する多重ジグザグ縫い刺繍センサーを用いた動作分類」が掲載されました.オープンアクセスで,こちらからPDFと提出動画を見ることが出来ます.以下,掲載情報になります:

「ゆったりとした衣服に対応する多重ジグザグ縫い刺繍センサーを用いた動作分類」の要約

本研究では,ゆったりとした衣服でも正確に動作を分類できる新しいウェアラブル動作認識システムを提案しました.従来の動作センサーは体に密着した衣服を必要としますが,本手法では市販の導電糸を用いた刺繍型の曲げセンサーを縫い付けることで,衣服の上からでも動作を高精度で検出できます.本研究は,医療・介護分野では歩行分析,リハビリ支援,転倒検知,工業安全:工場作業員の異常動作検出,スポーツ分野では選手の動作分析とパフォーマンス向上,スマートウェアとしては日常生活(睡眠や日中)での活動記録など,さまざまな用途で応用可能です.

特長
  • 多重ジグザグ縫いを施した刺繍型の曲げセンサーを使用
  • 衣服の曲がり具合によって電気抵抗が変化し,動作を検出
  • 関節の角度を測る必要がなく,動作の切り替わりだけで分類が可能
  • 1次元畳み込みニューラルネットワーク(1D-CNN) を用いた学習で99.02%の高精度分類を実現
仕組み
  1. 作業着(ジャケットとズボン)16か所のセンサーを縫い付けました
  2. 動作による衣服の変形でセンサーの電気抵抗が変化
  3. 抵抗の時系列データをディープラーニング(1D-CNN) で分析し,動作を分類しました
  4. 10種類の動作(歩行、ジョギング、階段昇降、しゃがむ動作など) を高精度で識別可能であることを示しました
実験結果
  • 10人の被験者 にセンサー付き衣服を着用させ,10種類の動作データを収集
  • 16か所のセンサー のデータを1D-CNNで学習し,99.02%の分類精度 を達成
  • 一部の動作(階段降りと踏み込み動作など)は誤分類が発生BMI(体型差)動作の類似性 による影響が判明

まとめ

本研究は,ゆったりとした衣服に対応する新しいスマートテキスタイル技術 を提案しました.従来の動作センサーと比べて,より快適かつ実用的なウェアラブル動作認識 を可能にし,医療・産業・スポーツなど幅広い分野での活用が期待されます.

📌 この技術が活用される未来のアイデアについて,ぜひご意見をお聞かせください! 😊

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