メルトブローン法による不織布作製
メルトブローン法は溶融した樹脂をノズルから押し出し、空気の力で吹き飛ばしてコンベア上で堆積させることによって不織布を作製する方法である。
本学では国立大学で唯一所持している溶融式複合型不織布製造装置(メルトブローン装置)を用いて不織布の作製をおこなっている。通常の単一樹脂の不織布の作製に加え、本研究室では、本学が特許を持つ特殊ノズルを用いることで複数樹脂によって構成された不織布(混繊メルトブローン不織布)を作製することができる。作製に使用する樹脂は研究の目的に応じて学生が選択し、幅広い機能をもった不織布の研究を可能にする。
現在、技術の発展によって従来よりも多機能で高機能な不織布が求められています。本研究室では複数の樹脂を用いた不織布を作製することによって
研究内容
サイドバイサイドノズルを用いた複合不織布の製造
『サイドバイサイドノズル』という特殊ノズルを用いることで繊維断面を異なる2種類の樹脂で2分化した複合繊維を得ることができる。本研究室では、サイドバイサイドノズルで作られた複合繊維による不織布作製、得られた不織布の物性調査おこない、応用を検討している。
混繊メルトブローン不織布における骨格材成分の不織布特性への影響
低コスト、大量生産が可能なメルトブローン不織布は現在幅広い用途展開を望まれている。しかし、単一樹脂の不織布では機能性に限界がある。そこで2種類の樹脂を混ぜることによって不織布を作製するとで機能の多様化・向上を測ることを考えた。本研究室では、ポリプロピレン(PP)とポリカーボネート(PC)を混ぜることでPP単体不織布に比べて耐熱収縮性の高い混繊メルトブローン不織布を作製し、構造と物性について検討をおこなっている。